TOEIC とは、どんなテストなのでしょうか?
TOEIC(R) を活用する企業が増えた
近年、英語運用能力を測るものとして、TOEIC(R) がますます重要視されています。
就職試験用の履歴書にTOEIC のスコアを書くのは半ば常識化しています。昇進の判定基準や海外勤務者の選抜などにTOEIC のスコアを利用する企業も増え、新入社員にTOEIC IPテストの受験を課す企業も2015 年度で776 社(受験者数34,085 人)を記録するなど、TOEIC スコアがキャリアを左右する時代が来たと言えるでしょう。
これを背景に、TOEIC(R) は「取得したい資格」のランキングでは、常に上位になっています。
TOEIC は日本で発案された!
TOEIC とは、Test of English for International Communication の略称で、国際コミュニケーション英語能力を評価するテストです。
現在は60 カ国以上に広がっているTOEIC は、世界共通のテストは米国の非営利組織 Educational Testing Service (ETS) が開発・制作し、運営・実施はそれぞれの国の委員会が担う、という形をとっています。
ですが、TOEIC の発案者は北岡靖男という日本人でした。世界に通用する英語コミュニケーション力を測る試験を、ということで、TOEFL を開発したETS にテスト作成を依頼したのがはじまりでした。
所要時間2時間、まんべんなく英語能力を測る
リスニング・セクション100問とリーディング・セクション100 問で構成されています。リスニング・セクションはさらに4つのパートに分かれていますが、セクション全体を45分で解くように設定されています。
リーディング・セクションのほうは3つのパートに分かれ、75分で解かなくてはなりません。すなわち、合計200 問を2時間ということになります。
それぞれのパートと問題数は下の表を参考にしてください。u-CAT のテストはいわゆる「ハーフテスト」なので、問題数も制限時間もそれぞれ半分に
設定されています。
このパートは、問題用紙に印刷された写真を見ながら、放送される(A) ~ (D) の4つの短い英文を聴いて、写真の内容を最も適切に表現していると思われるものを選ぶ問題です。すばやく写真を見て、アナウンスが流れる前に内容を予測するのがポイントです。
このパートでは、まず英語による問いかけを聴き、次に、続いて読まれる3つの応答文を聴きます。そして、最初の問いかけに対する最も適切と思われる応答を、(A) ~ (C) の選択肢の中から選び、解答欄にマークしてください。問いかけも応答も印刷されていません。この問いかけの文は、基本的に Yes/No で答えられる疑問文と 疑問詞 (What, When,Where, Why, Who, How) が用いられる文に分けられます。ほとんど手がかりがありませんので、より高い集中力が要求されます。
このパートでは、放送される2~3人の人物(多くは男女)の会話を聴き、印刷されている設問と選択肢、図を読んで、最も適切と思われるものを (A) ~ (D) の中から1つ選び、解答欄にマークします。設問も放送されます。各会話につき3つの設問に答えます。日常生活やビジネスの現場での場面が多く出題されます。
このパートでは、放送されるアナウンス、ニュース、スピーチなどの短い英文を聴き、印刷されている設問と選択肢、図を読んで、最も適切と思われるものを (A) ~ (D) の中から1つ選び、解答欄にマークします。設問は放送もされます。各英文につき3つの設問が用意されています。ここでもあらかじめ設問や選択肢に目を通し、問題文の内容を予測することが必要になります。アナウンスの冒頭の「テーマ」、「数字」、「場所」、「時間」などに集中しましょう。
このパートは、短文に設けられた空所を補充するのに最も適した語または句を、(A) ~(D) の4つの選択肢から1つ選び、解答欄にマークする問題です。ここでは文法の知識や語彙力が要求されます。
このパートでは、手紙や記事などの長めの文章を読み、設けられた3つの空所を埋めるのに最も適した語句や文を、(A) ~ (D) の4つの選択肢からそれぞれ1つ選び、解答欄にマークします。文章の前後関係、つまり文脈から判断して語句や文を選びますから、文法・語彙力に加えて読解力が試されます。
このパートでは、手紙や記事、チャットなどの長めの文章を読み、印刷されている設問と選択肢を読んで、最も適切と思われるものを (A) ~ (D) の中から1つ選び、解答欄にマークします。また、新たな一文を文書内に挿入するのに最も適切な箇所を選ぶ問題も出題されます。