グッバイ、コロンバス

  • グッバイ、コロンバス
判型:四六判 / ページ数:224ページ / ISBN:9784255012117 / Cコード:C0097 / 発売日:2021/03/02

グッバイ、コロンバス

フィリップ・ロス 著 / 中川五郎 定価: 1,980円(本体1,800円+税)

在庫: 在庫あり

デビュー作で全米図書賞受賞!

アメリカを代表する作家、フィリップ・ロスの伝説の青春小説が待望の新訳で瑞々しく甦る。

真夏のプールで運命的な出会いを果たしたニールとブレンダ。二人はたちまち引かれ合い、結婚を意識し始める。若い男女の恋には危うさがつきまとい、季節の移ろいとともに、輝かしい日々は過ぎ去っていく。はかなくほろ苦い青春期の恋を瑞々しい文体で描いた永遠の名作。


「今から60年以上も前、1958年にフィリップ・ロスが発表し、1965年に佐伯彰一さんの名訳で日本に紹介された「さようなら コロンバス」をぼくが読んだのは、1969年、はたちになったばかりの時だった。その時に激しく心を揺さぶられ、この小説は一生忘れることのできない、ぼくにとって最もお気に入りのアメリカ文学の一つとなった。
 その作品を新たに翻訳するという素晴らしい機会を与えられ、作業を進めながら、改めて強く思ったのは、本作がまったく過去のものにはなっていないということだった。主人公二人の不安や苦悩、葛藤、そして失敗は、具体的な状況やかたちこそ違え、今の若者たちにリアルに伝わるはずだ。「グッバイ、コロンバス」は1950年代後半のアメリカ社会のノスタルジックな青春小説、恋愛小説にとどまることなく、完璧に描かれた若者たちのみずみずしさとおろかさ、純粋と放縦、優しさとわがままゆえ、2020年代の今をも照らす永遠の輝きを放っている。」――訳者より

著者紹介

  • フィリップ・ロス(Philip Roth)
    1933年3月19日、米国ニュージャージー州ニューアーク市に誕生。1959年、短編5作と中編1作を収めた “Goodbye, Columbus”で全米図書賞を受賞。1969年、4作目の小説 “Portnoy’s Complaint”(『ポートノイの不満』)を発表すると、批評的にも商業的にも成功を収める。著書は全31点。ピューリッツァー賞、マン・ブッカー国際賞などを受賞。全米批評家協会賞と全米図書賞は2度ずつ獲得している。2012年に執筆活動を引退し、2018年5月22日に85歳で死去。

    中川五郎(なかがわごろう)
    1949 年大阪生まれ。1960 年代なかばよりシンガーソングライターとして活動。翻訳家および訳詞家としても活躍。主な訳書にチャールズ・ブコウスキー『詩人と女たち』『くそったれ少年時代』『死をポケットに入れて』(いずれも河出文庫)、『ブコウスキーの酔いどれ紀行』(ちくま文庫)、『英雄なんかどこにもいない』(青土社)、ダン・ファンテ『天使はポケットに何も持っていない』(河出書房新社)、ボブ・ディラン『ボブ・ディラン全詩集 1962-2001』(SBクリエイティブ)など。

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